中国の半導体設計会社「昂瑞微(OnMicro)」:フルスタック能力で突破口を開き、空・地・宇宙一体型の新たなサイクルを視野に

2026-09-17半導体業界動向中国国産化半導体

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中国の半導体設計会社、昂瑞微(OnMicro)は、RFフロントエンド、RF SoC、アナログ半導体を横断的に展開する数少ない中国系プレーヤーとして存在感を高めている。AIスマートフォンや折りたたみ型端末の普及で端末1台当たりのRF部品搭載額が上昇する一方、コネクテッドカー、低空域ドローン、スマートフォンの衛星通信対応といった新たな用途も立ち上がっており、中国RF業界は「国産代替」と「新市場の拡大」が重なる成長局面に入った。OnMicroは、基盤となるRF技術を軸にスマートフォン、IoT、車載、衛星通信、低空経済関連まで事業領域を広げ、中国ローカル勢としての差別化を進めている。



高度化するRF市場、中国勢にはなお大きい代替余地



調査会社Yoleの試算によると、世界のRFチップ市場は2025年の536億ドル(約8兆3,466億円)から2030年には697億ドル(約10兆8,537億円)へ拡大する見通しで、増加分は161億ドル(約2兆5,071億円)近くに達する。成長をけん引するのは、スマートフォン向け衛星通信、車載電子、AIoT関連分野とみられている。



もっとも、高性能RFデバイス市場はこれまでブロードコム、Skyworks、Qorvo、クアルコム、村田製作所など国際的大手企業が主導してきた。中国国外メーカーの合計シェアはなお7割近くに達した。なお、中国メーカー全体のシェアは2割に満たない。5G向け高集積モジュールに限れば、中国製品の浸透率は1割未満とされ、国産代替の余地は依然として大きい。中国サプライチェーンの自己制御を重視する傾向も強まっており、現地RFメーカーには事業拡大の好機が訪れている。



一方で、IoT機器の裾野拡大に伴い、RF SoC市場も成長が続く。PW Consultingによれば、世界のBluetooth SoC市場は2025年に61.5億ドル(約9,577億円)、2032年には111.4億ドル(約1兆7,347億円)へ拡大する見通しで、なかでもBLE(Bluetooth Low Energy)が主流になる見込みだ。電子棚札、ウェアラブル、産業物流などの分野で需要が増えており、RF SoCはRF業界にとって新たな成長ドライバーになりつつある。



単一製品依存を避けるプラットフォーム型モデル



中国RF業界では、スマートフォン向けRFフロントエンド、IoT向けBluetooth SoC、電源管理などのアナログ半導体といった具合に、各社が個別領域に特化するケースが多い。これに対しOnMicroは、RFフロントエンド、RF SoC、その他アナログ製品の3領域を横断的に手がけることで、技術資産や顧客基盤、サプライチェーンを共有できる体制を築いてきた。単一市場の変動に左右されにくい点が、同社の特徴といえる。



同社の業績をみると、2026年上半期のRF SoC売上高は2.26億元(約52.45億円)と前年同期比49.77%増え、売上構成比は29.27%に上昇した。RF SoCとアナログ製品を合わせた売上高は同51.24%増と高い伸びを示した。収益性でも、RF SoCの粗利益率は29.49%、アナログ製品を含むその他製品・サービスの粗利益率は63.42%に達しており、高付加価値業務の寄与が大きくなっている。ここ数年の総合粗利益率も20%超を維持しており、市況変動のなかでも一定の耐性を示している。



スマホから車載、衛星通信、ドローンまで展開



OnMicroは用途展開でも裾野を広げている。地上系では、サムスン、Honor、vivo、小米(シャオミ)など主要スマートフォンメーカー向け供給を基盤に、ウェアラブルを含むIoT市場へ展開する。空中・宇宙関連では、スマートフォン向け衛星通信や商用ドローン分野で製品アプリケーションが進む。車載では5G対応の車載RFモジュールの商用化を進め、医療分野でも低消費電力Bluetoothやアナログ半導体の展開を図るなど、単一のスマートフォン市場に依存しない事業構造を志向している。



高性能モジュールで量産実績、次世代通信も視野



こうした事業基盤を支えているのが継続的な研究開発投資だ。累計の有効知的財産権は371件にのぼり、研究開発費率は21%としている。



高性能RFモジュール分野では、OnMicroは2023年に中国国内でいち早く「Phase7LE」世代のL-PAMiDモジュールを主要ブランド向けに量産出荷し、海外勢が優位に立っていた市場へ切り込んだ。足元では、より高集積な「Phase 8L」モジュールも大手ブランド機種で量産採用が進み、中国勢の高性能RFモジュール分野で先行する一社とみられている。



スマートフォン向け衛星通信では、北斗、天通、衛星通信網に対応する3-in-1の衛星通信PAを量産出荷しており、中国の主力フラッグシップ端末への採用も進んでいる。車載分野では、同社の5G RFフロントエンド製品がAEC-Q100 Grade 2の車載認証を取得し、T-BoxやV2X用途での採用を狙う。すでに複数の自動車メーカーやTier1から指名を獲得したという。さらに低空域経済関連では、RFスイッチ、映像伝送用FEM、LNAなどを大手ドローンメーカーへ供給している。



6G見据えGaN技術も先行投資



今後の通信技術では、6Gを視野に入れた「空・地・宇宙」一体のネットワーク化や、通信とセンシングを組み合わせた「通感一体」の進展、大容量アップリンク需要の拡大が見込まれる。OnMicroは、こうした流れを踏まえ、低電圧GaNパワーアンプ技術の先行研究を進めている。高出力・高効率の次世代RFソリューションをあらかじめ蓄積し、5Gモジュール、スマートフォン衛星通信、車載認証対応で培った実装・量産ノウハウを、将来の6G端末向け製品へつなげる考えだ。



RFは「接続部品」から通感融合の基盤へ



AI活用の本格化、5G-Advancedの商用化進展、6Gの技術像の具体化を背景に、通信業界は演算・通信・センシングが融合する新たな局面に入りつつある。RFおよびアナログ半導体は、もはや単なる接続用デバイスではなく、通信と認識を同時に支える物理基盤としての重要性を増していく可能性が高い。



そうしたなか、OnMicroはスマートフォン向けRFを土台にしつつ、RFフロントエンド、RF SoC、アナログ半導体を組み合わせた全方位型の事業構造を構築し、車載、衛星通信、ドローン、IoTといった複数の成長市場に足場を築きつつある。中国のRF国産化需要を取り込みながら、新たな通信需要の拡大も成長源になると期待されている。







(為替換算レート:1人民元=23.21円、1米ドル=155.72円で計算)

(原文:https://www.icsmart.cn/142082/)

[注] 新闻内容由AI翻译生成,如有表述不尽完善之处,敬请谅解!
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